生活排水はどこへ?

今日、顔を洗うのに使った水も。
今日、食器を洗うときに使ったも。
今日、シャワーで髪の毛を流したお湯も。
今日、お風呂の湯タブにはったお湯も。
今日、トイレで流した水も。

これらはすべて、生活排水。
ではいったい、この生活排水はどこへ?

繰り返し使われている、水

生活排水も、もとをたどれば、主に河川の水を浄水場できれいにした、いわゆる「水道水」を利用していますよね。

うちでもそうです。
井戸水の方もいるかもしれませんが、多くの方は水道水を使っていると思います。

じつは、、、

この水道水は、上流に住んでいる人たちが使った後、川に放流されて、下流の人たちがまた利用しているんです。

ちょっと驚きじゃありませんか?
下流の人たちがまた使うだろうと考えて水を使ったことがありますか?

じつのところ私は、下流に住む人たちのことを考えて生活水を使ったことはありませんでした。(ごめんなさい!)

でも、限られた水を有功的に活用するためには、そうするしかないのです。同じ水を繰り返し使うしかないのです!この限られた水を、日本に住んでいる人たちみんなで使っているんです。

それだけじゃありません。

川にすむ魚などの生き物だって、水なしでは生きていけません。
もちろん、その他の動物も植物も。。。

くどいようですが、その水をみんなで一緒に使っているんです。

だから、使い終わった水だからといって、汚れた水をバシャバシャ垂れ流していいはずがありません。

もっときれいに使ってほしい!
(はい!私もがんばります!)

最終的には、みんなが使ったその水は、雲になって、雨になって、そしてまたあなたのもとに戻ってくるんです。

それでも、私たちが地球上で利用できる水の量は、0.01%だけしかありません。地球は水の惑星だ、といえども、実際に使える水の量は極少量なのです。この少量の水をみんなで使っています。

⇒ 「人間が使える水は、地球上にどのくらい?」の記事はこちら

大切な水を汚す、生活排水

生活排水は、キッチンや洗面所、お風呂、トイレ、洗濯など、毎日の日常の中で使われて流される排水全般のこと。一人が1日で使う水の量は、およそ250リットルといわれています。

そしてこのうちトイレの排水を除いたものを「生活雑排水」と呼びます。

生活排水の負荷割合をちょっと、表にしてみますね!

トイレ(し尿)の排水は特に処理する必要があるから、言い方をかえているのかな。

表にあるBOD(正式名称:生物化学的酸素要求量)とは、ウィキペディアによると、

生物化学的酸素要求量(せいぶつかがくてきさんそようきゅうりょう、Biochemical oxygen demand)は、生物化学的酸素消費量とも呼ばれる最も一般的な水質指標のひとつであり、主に略称のBODが使われている。水中の有機物などの量を、その酸化分解のために微生物が必要とする酸素の量で表したもので、特定の物質を示すものではない。単位は O mg/L または mg-O2/L だが、通常 mg/L と略される。一般に、BODの値が大きいほど、その水質は悪いと言える。

と説明されています。
簡単に言うと、水の汚れ度合いを表す指標ってことです。

単位はmg/Lで表示します。

水中の汚れは、水中の微生物にとっては栄養分になってしまいます。そして、微生物も生きるためには私たちと同じように栄養分と酸素を必要とします。微生物が水中の汚れを分解するときに使われる酸素の量がBOD。微生物によって水中の酸素がたくさん使われてしまうと、水中の酸素が少なくなって、悪臭の発生や魚の大量窒息死などの原因となるのです。魚や水中の生物が生息するために、酸素は大切な条件ですので。

だから、このBODという指標を使って、水の汚れ度合いを表すのですね!BODが高くちゃダメって覚えておきましょう。

そのまま流さないでほしいな

あなたが今日、なにげなく流した水が、川や海を汚しています。

一般に魚がすめる水のBODは5mg/L以下です。

たとえば、
私が昨日の夜に食べた天ぷら。

この天ぷらを揚げるために使った油(500ミリリットル)をそのまま排水溝に流すと、水の汚れ度合いの指標(BOD)は約1,500,000 mg/Lになります。

もう一度いいますが、魚がすめる水のBODは5mg/L以下です。となると、魚がすめる水質に戻すためにはどれだけの水でうすめなければならないのか・・・それは、約150,000リットルもの大量の水を必要とするのです。バスタブ(300リットル)に換算すると、500杯分です!これは大変な数字ですよね。

たとえば、
コップ一杯(180ミリリットル)の牛乳。

朝飲もうと思っていたけど、時間がなくてそのまま排水溝に流してしまったら、、、BODは、約80,000 mg/L。魚がすめる水質に戻すために必要な水量は約2,880リットルにもなるのです。バスタブに換算すると、9.6杯分です!

たとえば、
塩分を控えたいからといって残すお椀一杯の味噌汁。

そのまま排水溝に流すとBODは、約38,900 mg/L。魚がすめる水質に戻すために必要な水量は約1,170リットルにもなるのです。バスタブに換算すると、3.9杯分です!

このように、普段意識することなく排水溝に流しているものは、川を汚しているのです。

平成30年度末における日本の下水道普及率は79.3%です。多くの家庭で下水道が下水処理施設につながり適切に処理させていますが、生活排水が汚れれば汚れるほど、下水処理場に負担をかけてしまいます。とくに油を流すと処理が大変!また、下水道が普及していない地域では、そのまま川に垂れ流されていることもある生活排水。川をきれいに、そこで生息する生き物のために、そしてひいては私たちのために。今できることを考えていきましょう。

今日から始められる、ちょっとした工夫

キッチンでできる、ちょっとした工夫

お風呂でできる、ちょっとした工夫

洗濯でできる、ちょっとした工夫

トイレでできる、ちょっとした工夫

【我が家のお気に入り!ちょっとした工夫】
おでんの汁も直接排水溝に流すと水を汚すもとになります。魚がすめる水にするには、バスタブ25杯もの水が必要になるそうです。そこで、我が家では残ったおでんの汁は翌日の炊き込みご飯のもとにしています。いろんなお出汁がでた汁なので、めっちゃおいしいですよ!残った具も刻んでいれたりして。おすすめの小技です!

その排水溝、海とつながっている

あなたのお家の排水溝。
キッチンや洗面所、トイレやお風呂場、そして洗濯物など、使い終わった水を流す受け口としてある排水溝。

どこへつながっているのでしょうか。

日本の下水道普及率は79.3%(平成30年度時点)ですので、多くの生活排水は公共下水道を通って下水処理施設に水は流れていきます。

その他にも、下水処理施設に流れるのは、農業集落排水施設やコミュニティ・プラント、合併処理浄化槽です。

ただ、くみ取り便所や単独処理浄化槽を利用している家庭の生活雑排水は、そのまま川などへ流れていきます。

そのまま川です。

川をきれいに保ち、私たち人間や他の生き物たちが気持ちよく生きていくためにも、下水道設備地域ではできる限り下水道へ接続をしてほしいと、環境省もお願いしています。

そして川へ・・・

下水処理場で処理された水は川へ戻り、下流の浄水場が処理した水をまた使います。

そして海へ・・・

下流で使われた水は、また排水溝から下水処理場に流れ、処理された水は川に戻り最終的には海にかえります。

さいごに

使い終わった汚れたお水は、川に戻り、海に戻り、雲になり、雨になり、また私たちのもとに戻ってきます。

限られた資源。ただただ、きれいに使っていきたい。
そう思うばかりです。

オール浄水システム・アクアス5で家中のお水をクリーンにしている私たちだからこそ、使い終わった水のことまで考えて、その大切さを皆さんとシェアできたらうれしいな。

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(参考資料)
環境省『浄化槽による地域の水環境改善の取組み』
環境省『生活排水読本』
東京都環境局自然環境部水環境課『きょうからはじめる生活排水対策』
(参考 Webサイト )
日本下水道協会/高崎市役所

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