【意外と知られていない】川に住む生き物で水質調査しているっていうお話。

みなさん、川に住む生き物で水質の汚れ具合を判定する調査って知っていますか?

意外と知られていないと思うのですが、実は、全国で約8万人もの人が参加している調査なのだとか。

この調査は誰でも参加できるようなので、興味があったらぜひ都道府県の窓口へお申し込みください。

水生生物調査ってなんなの?

水生生物調査ってなんなのっていうところからいうと、ズバリ川の生き物を採集して水質を調査することです(そのまんまですね)。

もう少しちゃんと説明すると、正式には「生物学的水質判定」って呼んでいて、川に住む生き物を採集し、その種類を調べることで、水質の汚れ具合を判定する調査のこと、なんです。

そして、この調査は、私たち一般人が参加することもできちゃいます。小・中学生が全国参加者の80%を占めるのだとか。

感心ですね。

どんな生き物で?

川の中にはいろんな生きものが住んでいますよね。その中でも、とくに、カゲロウやサワガニなど、川底に住んでいる生きものは、水のキレイさを反映したものに。

これらの判定に使われる生き物を指標生物にカテゴライズして、29種類の生き物が選ばれます。

だから、どんな生き物が住んでいるかを調べることで、その場所の水質を知ることができてしまうってこと。

なぜって?
川の中に住む生き物の種類は、水の中に溶けている酸素の量と深い関係にあるからなんです。

水生生物は、酸素を必要としています。酸素が水中に十分にあると、多くの種が生きることができる。だけど、酸素は水温や水質によって変わります。ふむふむ。

  • 水温: 冷たい水は多くの酸素を含みます。温かい水は酸素が少ないことがあります。そのため、寒い水域では多くの生物が暮らすことができます。
  • 汚染: 汚染された川では、微生物が汚れを分解するために酸素を使います。これが増えると、酸素が減少し、生物たちにとって問題となります。
  • 生物の適応: 一部の生物は酸素が少ない状況でも生きる方法を持っています。例えば、特別な呼吸方法を持つ魚や、低酸素に強い生物がいます。

要するに、水中の酸素量と水の汚れは、川に住む生き物たちには死活問題で、どれくらい生きられるかに影響を与えます。

だから、指標生物の数や種類を調べることによって、水の汚れ具合を判定できることができるってことです。

判定方法は?

この調査は、川辺で生き物を捕まえるところからはじまります。

そして、指標生物にカテゴライズされた生き物が見つかったら、その場所に何種類住んでいるか調べます。

このように住んでいる生き物の種類と数から、川の汚れ具合を4つのレベルに判定するっていうことです。

4つのレベルは、

  1. 水質階級Ⅰ・・・きれいな水
  2. 水質階級Ⅱ・・・少しきれいな水
  3. 水質階級Ⅲ・・・汚い水
  4. 水質階級Ⅳ・・・大変汚い水

にわけられます。

結構、簡単そうですよね。
たしかに、これなら一般の人でも調査に参加できそうです。

水質に敏感な水生生物を調べることで、こんな簡単に川の汚れ具合を判定することができるとは、驚きです。

これぞ人海戦術!

さらに詳しく見ていくと、「水質階級と指標生物の関係」はこのようになります。

水質階級種類数指標生物
水質階級I10種類アミカ類、ナミウズムシ、カワゲラ類、サワガニ、ナガレトビケラ類、ヒラタカゲロウ類、ブユ類、ヘビトンボ、ヤマトビケラ類、ヨコエビ類
水質階級II8種類イシマキガイ、オオシマトビケラ、カワニナ類、ゲンジボタル、コオニヤンマ、コガタシマトビケラ類、ヒラタドロムシ類、ヤマトシジミ
水質階級III6種類イソコツブムシ類、タニシ類、ニホンドロソコエビ、シマイシビル、ミズカマキリ、ミズムシ
水質階級IV5種類アメリカザリガニ、エラミミズ、サカマキガイ、ユスリカ類、チョウバエ類

ほ~。

どんな川で?

どんな川でも調べられます。

大きな川はもちろん、小さな渓流や、田んぼの脇に流れる水路まで。

自分たちの住んでいる町に流れる川なら身近ですよね。

水深が深いところや、流れが速いところは、調査に適しているといわれていますが、危険を伴いますので、必ず安全を確保してから調査してください。

一方で適さない川もあります。
それは、川底が一面コンクリートの場所や、ヨシなどの植物が川全体を覆っていて流れが見えない場所。そして水の流れがない場所、です。

いろんな川で調べれば、さまざまな調査報告があがってきて、より深く知ることができますね。

調査への参加は個人でも可能です!
都道府県の窓口へお申し込みくださいね。

さいごに

調査って聞くと、専門知識や専門道具を用いて、調査隊が行うイメージでしたが、一般の私たちにも参加できるチャンスがあるんですね。

そこまでの知識はなくとも簡単に参加できるので、ぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか。

そして、川の水質を健康に保ち、生態系を守ることで、地球環境を守ることにもつながります。川の調査も大切ですが、日ごろの生活排水も大切です。ぜひこちらの記事もご覧ください↓

関連記事

今日、顔を洗うのに使った水も。今日、食器を洗うときに使ったも。今日、シャワーで髪の毛を流したお湯も。今日、お風呂の湯タブにはったお湯も。今日、トイレで流した水も。これらはすべて、生活排水。ではいったい、この生活排水はどこ[…]

(参考サイト)
環境省「川の生き物を調べよう」/全国水生生物調査

本メディア「水と暮らしの研究部-WATER CLUB-」を運営するアクアス総研では、
・水のプロフェッショナルに任せられる浄水サービスを提供
・創業1990年、セントラル浄水器のパイオニア
・人と地球にやさしいエコサイクルの実施
など、セントラル浄水器を用いたオール浄水システム・アクアス5でお力添えさせていただきます。水道水にお悩みの方のために、詳しい資料も無料でご用意しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
>オール浄水で、もっと快適に暮らしたい方へ

オール浄水で、もっと快適に暮らしたい方へ

オール浄水にして暮らしをもっと豊かにしたい…と思ったものの、どんなセントラル浄水器を選んだらいいのかわからないという方が多いのが現状です。お困りの方は、オール浄水・セントラル浄水器の専門家にしっかりと相談しましょう。
水と暮らしの研究部を運営する株式会社アクアス総研は、
 ・創業1990年、セントラル浄水器のパイオニア
 ・水のプロフェッショナルに任せられる充実した浄水サービスを提供
 ・人と地球にやさしいエコサイクルの実施
豊富な実績をベースに、あなたの快適な水のある暮らしをサポートします。
この機会にセントラル浄水器を活用したぜひオール浄水のある暮らしを検討しましょう。

CTR IMG