海水は「塩辛い」。
誰もが知る事実ですね。
海水浴などで誤って口に海水が入ると「しょっぱーい!」って感じたこともあると思います。
なぜ塩辛いのかというと、海水には塩素イオンやナトリウムイオンなど天然にある92の元素が溶け込んでいるのが、その理由です。普段私たちが口にしている塩も、塩化ナトリウムでできています。
でも、じつは地球が誕生したころの大昔は、海水が「酸っぱかった」といわれているのです。
46億年前、酸っぱかった海水
海水=塩辛い
とインプットされてきた私たちにとって、信じがたい説があります。
それは、地球が誕生したころの海水は「酸っぱかった」ということです。
と、、、
酸っぱい海水を説明する前に、地球上の海水ができるまでについて解説します。
地球上に海水が誕生するまで
そもそも、地球上の海水が誕生したのかには、さまざまな説がありますが、一般的には地球が形成されたといわれる46億年前に、小惑星がどんどんと激突と合体を繰り返したことにより地球のもとを形成した、といわれています。
形成したばかりの地球では岩石がとけたマグマの海が地表をおおい、地表から噴出した水素や塩素、水蒸気などの多量なガスでできた原始大気でおおわれていたのです。
そして、地球の温度が下がるにつれ、原始大気の中に含まれていた水蒸気が雨となって地上に降り注ぎ、地球全体が大雨の時代になったというのです。
雨が降り出すと地表の温度が下がり、地表の温度が下がると原始大気が冷えてさらに雨が降って・・・
その頃の年間雨量は10mを超えるほど、といわれているので、恐ろしいほどの雨量だったと考えられます。しかも、この大雨が1,000年近くも続いたのだとか。
そのようにして現在の海のもととなる原始の海が生まれたのです。
塩素ガスは水に溶けやすい
原始大気のなかでも塩素ガスは、水に溶けやすい性質をもっています。この塩素ガスが雨と一緒になって塩酸の雨として地表に降り注ぎ、海に溶け込んでいきました。
このため当時の海水は強い酸性を示す、いわば塩酸の海だったのです。
これが、46億年前の海水は酸っぱかった理由です。
その後、長い長い年月の経過とともに、海中の岩石に含まれるカルシウムや鉄が溶け出していき・・・
これらが海水に混じることによって、次第に海水は酸性から中性に変化し、現在のような塩辛い海水となったのです。
この塩辛い海は、現在43億歳と考えられています。
まとめ
太古の海は酸っぱかったなんて、本当に驚きですね!
酸性の海って想像するとちょっと怖いですけど・・・原始の海ではとても生物の住める環境ではなかったですね(T_T)
今の海に感謝です。
このように「今ではあたり前のことも、昔はあたり前じゃなかった」なんてことはよくあることかもしれません。
私たちが毎日の暮らしの中で、あたり前のように蛇口をひねって水を使うことも、昔はあたり前ではありませんでした。この記事が、あたり前に感じていることに感謝の心をもって接する良い機会になっていただければ幸いです。
(参考文献/参考資料)
吉田 晶樹『Blue Earthはこうして生まれた』
(参考Webサイト)
第五管区海上保安本部/社団法人日本埋立浚渫協会/日本海事広報協会『海と船なるほど豆辞典』
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