「水の凍結と生命への影響」について調べてみた

水は、物質として固体・液体・気体の三つの態様(状態)を持つことができます。これを水の三態と言います。

わたしたちは、この「水の三態」を毎日の暮らしの中で体験しています。

水を冷やせば氷ができますし、温かい部屋に氷を置けば溶けて水になります。その水に熱を加えれば水蒸気になることをあたり前のように体験しています。

水の凍結についてお話するには、まずはこの「水の三態」から詳しく説明します。

水の三態

水の三態は、氷・水・水蒸気と変化する不思議な状態。

これらの三つの態様は、水の温度と圧力によって変化します。水は一定の温度範囲と圧力範囲で、固体・液体・気体の相互変換を行うことができます。この性質により、水は地球上で水循環を可能にし、生命の維持や地球の気候システムに大きな影響を与えています。

個体=氷

氷は水が凍結して得られる個体です。

氷は通常、水が0.00℃以下で形成されます。0.00℃以下になると、水分子の熱エネルギーが非常に低くなり、運動が停止します。水分子は曲がった形をしているため、互いに結合する際にはすきまができます。そのため、水分子同士の結合では間隔が開き、体積が増えることになります。

水を凍らせると体積が増えるのは、この性質によるものです。

一般的な液体は固体になると密度が上がり、体積は小さくなりますが、水は固体になると体積が増えるという特異な性質を持っています。

液体=水

水の一般的な状態であり、通常の1気圧(大気圧)下では0.00℃から99.974℃までで存在します。

水の分子は互いに集まり、集団を形成したり、崩れたりしながら、ランダムな方向に自由に運動しています。水がさまざまな形に変化できるのは、分子がこのように自由に動くことができるからです。

水は温度が上がると、水の分子の運動が活発化し、液体の水は蒸発して水蒸気として空気中に移行することがあります。逆に、温度が下がると、水の分子の運動が鈍くなり、液体の水は凝固して氷として固体化することがあります。

要するに、液体の水は柔軟性と流動性を持ち、私たちの日常生活や生命活動に欠かせない存在です。水の液体状態は、飲み水や料理に使われるだけでなく、さまざまな物質の溶解や反応においても重要な役割を果たしています。

気体=水蒸気

水蒸気は、水が気体として存在する状態を指します。

水は1気圧下では99.974℃に達すると、水分子はエネルギーを得て動きが活発化し、液体から気体へと変化します。この気体状態の水を水蒸気と呼びます。

水蒸気は目には見えませんが、私たちの周りに存在しています。無色・透明で、空気中に拡散します。

たとえば、お湯を沸かすと、やかんから白い湯気が立ち上ります。この湯気は、水蒸気が周囲の空気で冷やされて水の粒に戻った状態を表しています。やかんの口から出る透明な気体が水蒸気で、白い湯気の部分は液体です。

こんな感じです↓

水蒸気は加熱すると水分子の運動が激しくなり、より多くの水分子が気体状態になります。冷やすと逆に水蒸気は凝結し、液体や固体に戻ります。

水蒸気は大気中の水循環や雨、雪、霧といった現象の一部を構成しています。水が蒸発し水蒸気となり、上昇することで雲を形成し、雨や雪として地上に降り注ぐサイクルがあります。このように水蒸気は、地球の生態系や気候に重要な影響を与えています。

水蒸気は私たちの生活にも関係しています。たとえば、洗濯物を乾かすときやシャワーを浴びるときに、水蒸気が発生します。また、加湿器を使って室内の湿度を調整することもあります。

つまり、水蒸気は水が気体として存在する状態であり、私たちの生活や自然界において重要な役割を果たしているのです。

水の凍結によって水中の生物や水域の生態系はどうなる?

さて、それでは本題です。
水が凍ることによって、水中の生物や水域の生態系はどのように影響を受けるのか?について説明します。

水は通常、摂氏0度で凍結し、凍結する際に体積が膨張します。

これは、先ほど「水の三態」の個体でお伝えしましたね。

凍ると体積が膨張するということは、同じ体積で比較した場合、氷のほうが水よりも軽いということになります。飲みものに入れた氷が浮かぶのも、氷山が海の上に浮かんでいるのもそのためです。

もし水が凍結するたびに底から凍りついていくと、湖や川の底から上へと氷が成長し、最終的に全体が凍結してしまいます。この場合、水中の生物は氷に閉じ込められてしまい、生存が困難になりますよね。

しかし、幸いなことに、水の凍結は上方へと進む傾向があります。

ここもポイントです。
水の凍結は下ではなく上方へと進むのです。

凍結が始まると、氷が表面で形成され、その上に更なる氷が重ねられます。このプロセスによって、水中の生物は氷下の液体水にアクセスできるため、生き延びることができます。

この現象は、特に寒冷な地域や冬季において水中の生物にとって重要です。

氷が表面に浮かび上がることで、水中の生物は氷下の比較的温かい水に保護されます。氷の下には液体の水が存在し、水温が一定に保たれるため、生物は凍結や低温によるダメージを受けずに生存できます。また、氷の下には酸素も供給されるため、生物は呼吸を続けることができるのです。

さらには、大陸のない北極の氷河の上も、そこで生息するホッキョクグマやセイウチたちのように、なくてはならない存在なのです。

水の凍結による氷の浮力は、生命の存続と水域の生態系の維持にとって重要な条件を提供していると言えますね。

(参考文献/参考資料)
NHK高校講座化学基礎
(参考Webサイト)
ベネッセ教育情報/東京動物園協会 東京ズーネット

本メディア「水と暮らしの研究部-WATER CLUB-」を運営するアクアス総研では、
・水のプロフェッショナルに任せられる浄水サービスを提供
・創業1990年、セントラル浄水器のパイオニア
・人と地球にやさしいエコサイクルの実施
など、セントラル浄水器を用いたオール浄水システム・アクアス5でお力添えさせていただきます。水道水にお悩みの方のために、詳しい資料も無料でご用意しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
>オール浄水で、もっと快適に暮らしたい方へ

オール浄水で、もっと快適に暮らしたい方へ

オール浄水にして暮らしをもっと豊かにしたい…と思ったものの、どんなセントラル浄水器を選んだらいいのかわからないという方が多いのが現状です。お困りの方は、オール浄水・セントラル浄水器の専門家にしっかりと相談しましょう。
水と暮らしの研究部を運営する株式会社アクアス総研は、
 ・創業1990年、セントラル浄水器のパイオニア
 ・水のプロフェッショナルに任せられる充実した浄水サービスを提供
 ・人と地球にやさしいエコサイクルの実施
豊富な実績をベースに、あなたの快適な水のある暮らしをサポートします。
この機会にセントラル浄水器を活用したぜひオール浄水のある暮らしを検討しましょう。

CTR IMG