若返りやら、邪気払いなどと聞くと、思わず耳がダンボになってしまう方、ぜひこの記事をご覧ください。
2024年の運気アップに「若水迎え」をしてみませんか。
若水とは
元旦の朝に初めて汲む水を「若水(わかみず)」といいます。
一般的には若水といいますが、地域によっては「福水(ふくみず)・若井(わかい)・初井(はつい)など」別の名前で呼ばれることもあります。
若水は縁起がいい水とされていて、若水を神棚に供えた後「その水で口をすすいだり、お茶を淹れたり、雑煮など料理を作り食す」ことで、人を若返らせ邪気を祓う力があると信じられています。
若水迎えとは
この若水を、井戸・川・泉などから汲むことを「若水迎え」または「若水汲み」といいます。
若水のしきたりについては、地域ごとに違いが見られることもありましたが、若水迎えは日本各国で行われていたようです。
【起源】
平安時代、立春(2月初め)の早朝に汲んだ井戸水を天皇に献上するといった宮中行事がもともとの起源だと言われています。それが後に元旦の行事になり、さらに庶民の間にも浸透することとなりました。
【若水を汲みに行く人】
年男(その年の干支にあたる人、または厄年の人)か、一家の主が、午前4時ごろに若水迎えを行います。しかし、西日本などでは主婦の役割としている地方も多かったようです。
【道中のきまりごと】
水場に向かう途中、人に会っても会話をしてはいけません。
【唱えごと】
水場に着いたら神様に供物を捧げ、縁起のいい唱えごとを言った後に水を汲み上げます。
唱えごと例
「福汲む、徳汲む、幸い汲む。万の宝汲み取った」
「黄金の水を汲みます」
「福くむ、徳くむ、幸くむ、万の宝今くみとる」
など。
若水迎えは日本古来からの風習ですが、水道水の普及も重なり、現代では知っている人が少なくなり、実際に行われることは珍しくなりました。
縁起物のお茶「大福茶」
福茶ってご存知ですか?
正月・節分などに縁起を祝って飲む、こんぶ・黒豆・さんしょう・梅干などを入れた茶のことです。
そして、正月に飲まれる福茶のことを「大福茶」といいます。
だいふくちゃと呼んでしまいそうですがおおぶくちゃが正解です。
さらに、大福茶は、若水で淹れるとより縁起が高まるといわれており「大福茶=若水で淹れた福茶」として知られています。
新年を祝うとともに、その年の無病息災を願って飲まれています。
さいごに
若水について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
水道水が普及している現在では、井戸水や川、泉の水を汲むことは困難です。また、飲料水としては不衛生でもあります。
縁起を祈って若水迎えに行っても、お腹を壊してしまっては元も子もありませんよね。
そんな現代だからこそ、水道水を蛇口から汲んだ水でも、ペットボトルのミネラルウォーターの水でも「若水」としてもいいのだとか。
時代とともに若水迎えの方法は変わってきましたが、古き良き風習は大切にしたいものですね!
信じる者は救われる精神で、元旦の早朝、朝一番の蛇口から水を縁起事を唱えながら汲んでみたいと思います。大好きなお雑煮でも作れたら、、、
これで、2024年の運気アップ間違いなし!?な予感がします。
(参考文献)
福島県神社庁「新年を迎えるって、どういうこと?」神社ものしり辞典/東白川村役場『若水から考える、人と水の関係史』/東白川村役場「若水迎え」東白川村公式サイト/久万高原町『年中行事若水汲み』/愛媛県生涯学習センター「第一節正月行事」愛媛県生涯学習センター/株式会社千紀園「 大福茶に使うお水「若水」とは?」千紀園
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